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【まとめ】PHEV・EVコンセントに漏電ブレーカーは必要か?

はじめに

 ガソリンを使わずに走行できる電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHEV・PHV)の普及に伴い、自宅でEVを充電するための専用コンセントの設置が増えています。この際、漏電ブレーカーの設置が必要かどうかについて疑問を持つ方も多いでしょう。ここでは、漏電ブレーカーの必要性、安全性、法規制について詳しく解説します。

漏電ブレーカーとは?

漏電ブレーカー(RCD: Residual Current Device)とは、漏電が発生した際に自動的に電流を遮断する装置で、感電事故や火災のリスクを低減します。主に家庭用の配電盤や個別の電気機器に設置され、安全性を確保します。

漏電ブレーカーの必要性

安全性の確保

EVの充電には普通200Vの高電圧が使用されます。高電圧での充電は、漏電の時の感電リスクが高くなるため、漏電ブレーカーの設置は安全のためにとても重要です。

屋外設置のリスク

自宅でのEV充電は、屋外の駐車スペースやガレージで行われることが多いですよね。屋外は雨や湿気、ホコリなどが原因で漏電が発生しやすくなるので、それらから守るためにも漏電ブレーカーが必要です。

法規制と標準

日本では事故防止と安全確保のために、「電気設備技術基準」や「電気工事士法」に基づき適切な漏電ブレーカーの設置+安全な施工が義務付けられています。

漏電ブレーカーの種類と選び方

単独型漏電ブレーカー

単独型漏電ブレーカーは、特定の電気機器やコンセントに直接接続されるタイプです。EVコンセントに直接取り付けることで、簡単に漏電対策ができます。

配電盤設置型漏電ブレーカー

家庭全体の配電盤に設置するタイプの漏電ブレーカーは、複数の回路をまとめて保護します。これにより、家全体の安全性が向上します。

組み込み型充電器

一部のEV充電器には、あらかじめ漏電ブレーカーが組み込まれているものがあります。これにより、別途漏電ブレーカーを設置する必要がなく、手間が省けます。

漏電ブレーカーの設置方法

設計と計画

まず、EVコンセントの設置に際しては、専門の電気工事士に依頼し、適切な設計と計画を立てます。設置場所や使用環境を考慮し、安全性を最大限に確保するための準備が重要です。

漏電ブレーカーの選定

充電器の仕様や設置環境に応じて、適切な漏電ブレーカーを選定します。必要な電流容量や設置場所を考慮して、最適なタイプの漏電ブレーカーを選びましょう。

専門業者による設置

漏電ブレーカーの設置は、専門の電気工事士によって行われるべきです。正確な接続と動作確認を行い、安全に使用できる状態を確保します。

漏電ブレーカー設置のメリット

感電防止

漏電ブレーカーは、感電事故を防ぐために非常に有効です。特に高電圧を使用するEV充電では、漏電時の感電リスクが高いため、安全性を確保するために必須です。

火災予防

漏電が原因で火災が発生するリスクもあります。漏電ブレーカーは、異常な電流を即座に遮断することで、火災の発生を未然に防ぎます。

保険適用

多くの保険会社では、安全装置が適切に設置されていることを条件に、保険の適用範囲を広げる場合があります。漏電ブレーカーを設置することで、保険適用の際に有利になることがあります。

まとめ

EVコンセントに漏電ブレーカーを設置することは、安全性の確保、法規制の遵守、火災予防、保険適用の観点から非常に重要です。漏電ブレーカーを設置することで、感電や火災などのリスクを最小限に抑え、安全に電気自動車の充電を行うことができます。適切な設計と計画のもと、専門業者に依頼して確実に設置することをおすすめします。